自己破産の同時廃止、管財事件
2018.11.05更新
日が暮れるのが早くなり、寒くなってきました。自宅ではコタツを出して、冬の準備を始めています。
私が受任する事件の中では、自己破産案件の占める割合が結構高いのですが、自己破産には同時廃止となるもの、異時廃止となり管財事件となるものがあります。その2つの違いについて、皆さまはご存知でしょうか。
「同時廃止」というものは、裁判所の定める同時廃止基準(資産が一定基準に満たないこと、財産隠しなどの免責不許可事由がないこと等)を満たす場合、破産管財人の調査を受けずに免責決定を行う手続きです。ただし、債権者には意見申述の機会が与えられますので、債権者は申立人に免責不許可事由があること等を主張することが可能です。
同時廃止とならなかった自己破産申立ては異時廃止となり破産管財人による調査などが行われます。「破産管財人」とは、申立人に資産はないか、免責不許可事由はないかなどを調査する人のことで、通常、裁判所が選任した弁護士が就きます。もし、破産管財人の調査によって申立人の資産が判明した場合、その資産は債権者への配当などに回されます。
裁判所費用について、同時廃止であれば数万円程度で済むことが多いですが、管財事件になった場合、管財人報酬として最低でも「20万円」を支払う必要が出てきます。したがって、自己破産が同時廃止となるか管財事件となるかは、費用の面でも大きな違いがあります。
借金が増えた経緯や(公的扶助や保険なども含めて)どのような資産があるかは、債務者によって様々です。その方々に適した解決方法を提案したいと考えておりますので、借金の返済にお困りの方は一度ご相談下さい。
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