飲酒運転と弁護士資格
2021.09.28更新
今日、福岡市早良区荒江で酒気帯び運転で交通事故を起こした弁護士が逮捕されたとのニュースがありました。
弁護士であれば、酒気帯び運転がとても重い犯罪だと知っていると思いますので、事実であれば非常に残念です。
弁護士が罪を犯した場合、業務停止処分を受けたり、弁護士資格事態を失ってしまうケースがあります。
そのような処分は、だれが決めているのでしょうか?
弁護士法7条には「弁護士の欠格事由」という規定があります。
それにより、「禁固以上の刑に処せられた者」(1号)、「懲戒の処分により除名され、除名処分から3年を経過していない者」(3号)は弁護士となる資格を有しないとされています。
「禁固以上の刑」とは、禁固刑、懲役刑、死刑を指します。そのため、罰金刑であれば、1号の欠格事由には当たらないこととなります。
「懲戒の処分」とは、各弁護士が所属する弁護士会による懲戒処分のことです。
弁護士は全員、法律事務所を構えている都道府県の弁護士会に所属しなければなりません。
私は福岡県の弁護士ですので、福岡県弁護士会に所属しており、毎月5万円超の弁護士会費を支払っています。
弁護士会は、弁護士会費の滞納には非常に厳しく、会費の滞納が続けば除名させられます。
弁護士が酒気帯び運転をした場合、禁固以上の刑であれば弁護士資格は当然なくなりますし、罰金刑で済んでも弁護士会の判断では除名処分となり、弁護士資格を失います。
弁護士会は身内(弁護士会員)に甘いなどとよく言われていますが、福岡弁護士会としても、今回の事件を受けて謝罪・再発防止の声明などを行うと思います。
私が酒気帯び運転することはあり得ませんが、決して他人事だと思わず、気を付けたいと思います。
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